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資本金1円で起業できる!?「1円起業」とは

資本金1円で起業できる!?「1円起業」とは

2007年以降、資本金1円から会社を作れるようになったことをご存じでしょうか?
以前は会社を設立するためには最低300万円の資本金を用意する必要がありました。
これが2007年以降撤廃され、1円から作れるようになったのです。
この「1円起業」についてご説明しましょう。

本当に1円で起業できるの?

実際に資本金1円で起業して事業が運営できるのかというと、それは不可能です。
書面上で必要とされる資本金が1円であったとしても、実際には会社を登記するためだけでも、もっと費用が掛かります。
株式会社で約30万円となります。

もちろんそれ以外にも実際に事業を運営していくためには元手となるものが必要なので、「1円起業」というのは「最低限の資金を用意すれば起業することができる」という意味だと考える必要があります。

どんな人が「1円起業」ができるのか

1円起業ができるようになったきっかけは、平成17年4月に新事業創出促進法の一部を改正した「中小企業挑戦支援法」が施行されたことです。

当初は特例という形でしたが、平成17年6月に会社法が成立したことを受けて「1円企業」が恒久化されました。
この法令上で1円起業を行える「創業者」について、「事業を営んでいない個人であって、2か月以内に新たに会社を設立し、その会社を通じて事業を開始する具体的な計画を有する者」といったことが記載されています。

つまり現状での個人事業者、企業の代表取締役以外であれば起業することができます。
これは未成年も例外ではありませんが、未成年が起業する場合には法定代理人の同意が必要となります。

実際にはどれぐらいの元手があれば起業できる?

実際にはどれぐらいの元手があれば起業できる?

「1円起業」と言っても本当に1円しか手元にない状態で起業することは不可能であることは先に述べました。
では、いくらぐらいの資金があれば現実的に起業し、事業を運営していくことができるのかを考えてみましょう。

1.設立にかかる事務手続き費用

これは先に述べたとおり約20万円となります。
内訳は以下の通りになります。

・定款に貼る収入印紙代 …… 4万円(電子定款の場合は不要になります)
・公証人に払う手数料(定款の認証) …… 5万円
・定款の謄本手数料(登記) …… 2000円程度(1ページ250円)
・登録免許税(登記) …… 15万円または資本金の額の0.7%のうち高い方

2.開業資金

事業によってまちまちですが、現在持っているもので事業を始めるという場合以外では、オフィスや店舗を確保するのにかかる費用、広告費や新たに雇う方の人件費などがかかります。
業種別で見たとき、以下のような金額がかかるとされています。

【カフェ・喫茶店】
100万円~1,500万円
【居酒屋】
600万円~2,500万円
【塾】
100万円~1,000万円
【お店】
50万円~500万円

3.運転資金

起業後すぐに仕事を受注できたとしても、それが収入になるまでに会社タイムラグが発生します。
事業内容にもよりますが、受注に対し報酬が支払われるまでの期間は3か月ほど見積もっておく必要があります。
それだけの間、収入がまったくなくても事業を継続させられるだけの元手を確保して事業を立ち上げるのが現実的です。

金銭的な縛りが緩和されたのは起業を考えている人間にとってはありがたいことですが、あまりに低資本での起業はその後の業務の運営にも負担をかけます。
また、社会的な信用も得られません。やはり、ある程度の元手を確保した上で起業するのが良いでしょう。

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